夜の天神自然観察ナイトウォーク

2002/10/26

 夕方空がオレンジに染まる午後五時、沢山の人手ごった返す天神の一角に望遠鏡を持ったチョット都会には似合わない人達の集団があった。アースを守る会が主催する自然観察会だ、街の中で自然観察?どこに自然があるんだと思った私も参加し見ました。

 参加者は三十名くらいかな、福岡市役所の自転車置場の広場に集合、自然観察舎クラバードの田村耕作さんの案内で観察開始、市役所の敷地内もよく見れば色々な樹木が植わっています、中国雲南省産の喜樹、一般にはカンレンボク(旱蓮木)と呼ばれてる木がありました。お隣のイムズに移動します、ここは今年六月に「百草木の径」と名づけられ環境が整備されています、柿やガマズミが植えられています、足元には白い花を咲かせたそばがあります、もっとよく探してみるとホトトギスも可憐な花を咲かしています。小鳥のホトトギスではなく野草にもホトトギスがある、花びらにある紫色の斑紋が小鳥のホトトギスの胸の斑紋と似ていることから付けられたとされている.

 その脇にはイヌタデが伸びています通称「アカマンマ」とよばれこれは赤い小さなつぶつぶの花を、赤飯にみたてたよびかたです。

 天神中央公園に移動します、奥まった川沿いのエリアの木の隙間になんと巻貝がいました、貝って水の中に住んで居ると思っていた私には驚きです。どんぐりも沢山落ちています、石垣のコンクリートの隙間にも植物が育っています。

 中洲の水上公園からは那珂川に目を向けるとアオサギが餌の魚を狙っています、ビルの屋上を見ると見晴らしがいいのかアオサギが辺りを見回すように止まっています。自然界では丘陵地や海岸近くの、高い木のある林に巣を作り、川、干潟、海の生け簀などで魚を捕らえ、全身濃淡の灰色で、飛ぶと色の濃い風切羽が目立ちます。

 赤レンガ館より水境天満宮へ抜けます、ここにも珍しいものが、アボガドの実がなっていました。アボカドは、クスノキ科の常緑高木で、原産地は中央アメリカからメキシコにかけて、クスノキに似ていますが、葉が大きく新芽から若い葉は美しい赤色をしています。

 アクロス前のケヤキの下に枝の広がりと同じくらいの人の輪を皆で作ります、その大きさは地面の下の根の広がりとほぼ同じ大きさになります、しかし地面はコンクリートで固められています、これでは木は呼吸できないし水分の摂取も難しい。これからはこのような問題も考えて都市計画を行って頂きたい。

 天神中央公園に戻り、芝生広場で温かいお茶を頂きました、スタッフの皆さんお疲れ様でした。今回のナイトウォークでコンクリートで固められた空間でも自然の生命力の力強さを感じました、人がこのままこの空間から居なくなると百年くらいすれば緑に覆われるかもしれない.

 

<<HOME

Copyright 2002 TETSUNARI GOTO All rights reserved
許可なく転載を禁じます