里山と自然農・講演と対談そして見学会

今森光彦さんのスライド講演
写真家の今森さんは琵琶湖のほとりをアトリエにして里山をテーマに写真を撮り続けている方です。里山の空気感を写真に定着させて、里山環境を通して自然を見つめる、考ええる、感じる。そんな写真を軽快なトークで披露してくれました。現代の農村の問題と正面から向いながら、自らもその中に身を置き、被写体を知り尽くした環境での作品創りで出来た写真は強烈なインパクトとパワーが感じられます。自然を感じありのままの姿を映し出す映像は感動と勇気を与えられました。

 

川口由一さんのスライド講演
自然農実践者の川口さんのスライドは不思議な感じで始まりました、鳥が飛んでいる視線で雲が広がり森が見えます、語りは生命の神秘さ、美しさ、力強さ、生命のつながりを淡々と言葉が連なっている。農法の解説を想像していたのだが、そんな技術的な話ではなく命を語りはじめました。

  

福岡自然農塾http://www5.justnet.ne.jp/~sizennou/v2/sizennou-main.htm

 二丈町の自然農実践農園の鏡山さんと松尾さんの見学会
今森さん、川口さんの挨拶の後、いよいよ鏡山農園に、もちろん水田があります、ただ違うところは、稲と一緒に雑草も生えている事です。ここが自然農の所以なのだろう、生命の生きる力を全て受け入れて、お互いに協生しあいながら実りを育む、それが自然農。

 畑にはただいま、夏野菜と冬野菜の入れ替わりの時期です、一見見ると単なる草ぼうぼうの畑の中に、野菜ががんばって育っている感じです、耕さないの自然農、雑草も生命の源、少し人間が手を野菜に貸して成長を助けることにより、植物も昆虫も程よい協生が出来る。

 少し下った田んぼには、自然農を学んでいる人達の水田があります、素人さんがここまで米を作れるのかと思うほど良い実りです、話を聞くと、最初の何度かの草取りをすれば後はあまり手間が掛からないとのことです、お汁べし自然農。

 午後は、雨の中、松尾さんの農園に、松尾さんは作物を出荷しているとのことで規模も少し大きいようです。ここでも学びの水田と畑があります、それぞれの水田を見て周り、各持ち主の方の作業の説明がありました、皆さん若くてご夫婦野方、若い女性の方、男性の方と水田、畑を借りて作物を作っていいます。

 川口さんから、稲の刈り方、稲架かけのやり方を実地で教わりました。稲のつかみ方、鎌の使い方、効率の良い刈り方、稲わらでの縛り方等。稲わらで稲を縛り稲束を作ります、稲束を乾燥させるために、稲架けをします。

 雨の中の作業で稲も濡れてしまいましたが、実際の作業は晴れた日に行います。

 自然農、自然の生命力を上手く引き出して、雑草も昆虫もともに生き作物を育てる、無駄な殺生をせずともに生きる農業。


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