里山田園保全ワークに参加して

後藤徹成

 最近食べ物が危ないと感じていた、自分が食べる物がどのように作られているのかとても気になっています。私が小さい頃、隣の空地で両親が小さな畑を作っていいました、そこにはキュウリ、トマト、ナス、赤とうもろこしなど色々な作物が出来ていた、それを私はお腹が減るともぎって食べていた。今思うと大変良い体験をしたと思う。 

 今は農業とは関係の無い都会で生活している、しかし、自然大好きのアウトドア派の私としては。以前から里山、環境保全、農業には漠然と興味があります、本業の方には怒られるかもしれないが、スポーツ感覚で参加してみようと思った。またどんな人達と出会えるかも楽しみです。

 参加者が予想外に若い人が多いのに驚い来ました、皆それぞれ思いはあるだろうが、農に興味を持ち集まる若者が多いのは、まだ、将来の食べ物に希望が持てます。イギリス、タイ、フィリピンの人と交流でき、それぞれの国の情報を生で聞けたことは、大変身近な問題として捉えることが出来ました、アジア圏に関しては日本の開発やODAの名のもとにその土地の伝統的な農法や文化が消え去ろうとする危機があることを知りました。これらの国もいずれは訪れて、自分の目で確かめたいと思います。

 今までの大量生産大量消費の経済優先の生活は改めて、これまでの培ってきた技術を使い、そして、昔のよき技術を融合させ、人間が破壊してきた自然を修復しなければ、人は自然から大きな代償を払わされるでしょう。

 とりあえず自分で出来る身近なことからはじめよう、今回の棚田の修復は今の土木技術を使いコンクリートで固めてしまえば、手っ取り早く修復出来てしまうと思うが、それでは何も生み出さない、人の手で自然にある石を利用して壁を作る。このことは人々のコミニュテーを創りだし、更に景観を美しく保ち、生物の多様性を生み出すと思います。

 自然は色々な生物が利用し合い人もその中のひとつの生命だと考えます、便利な生活を求めて環境を破壊するのは止めて、目の前だけの便利で未来の無い生活をするか、自然と調和しながら多様な生物、地球と共存し心豊かな生き方を送るか、選択のときだと思います。

 稲刈りをしていると、沢山の生き物が田んぼに住んでいる事が分かります、稲を刈るとその跡から蛙やバッタが飛び出してきます、それを狙って白鷺や烏が集まってきます。土の中には沢山の虫が居るのだろな。それらの生物達の共存と水田環境の保全と維持発展も大切なことです。

 山林を遠くから見ると緑で綺麗です、人が手を入れた森は人が管理しないとその機能を維持出来ない、その管理には長い年月がかかります、育てた木を上手く利用する事が出来なければ人の手での森林管理は難しいと感じました。海外の森を破壊してまで木材を輸入しなくても、隣の森の木を利用できる良い仕組みを作らないといけないと思います。経済は大切ですが目の前のことだけを考えるのではなく、森の成長のように長い期間通用する柔軟な考えが大切だと思いました。

 最後に、牛肉のBSEの問題が起きていますが、これは効率的に大量生産の弊害だと思います、この現象が農薬漬けの農作物にも起こらなければいいのですが。

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