宮田町と鞍手郡の堺に倉久という所が在ります、ここの峠の露出した地層断面にに珪化木という地層が有るのを案内してもらいました。案内人は近畿大の小堀さん(近畿大学九州工学部産業技術研究科環境無機化学研究室)、プロジェクトワイルドファシリテーターの前田さんです。珪化木とは長い年月の間に木の組織に珪素がしみ込み、化石になったもの。
ここは峠で喫茶店を経営する小田部さんの敷地で福井の恐竜博物館からは博物館のイメージ創りにこの断層の型を取り博物館に展示しているそうです。
足下を見ると珪化木のかけらが沢山散らばっています、つまりこれは石炭に成りきれなかった化石なのです、見た目は木片に見えますが持ってみるとずっしりと重く石なんだと思います、ちゃんと年輪が確認できます。
峠を少し下り遠賀郡鞍手町泉水地区の炭鉱跡から硫酸と鉄が溶け込んだ水が流れ出ているのを見に行きました、以前は石炭の排出に使っていたと思われる口は今は水路がつうられ地下水が坑内水となって湧き出ています、しかしこの水が問題で石炭を取るために地下水が坑内に流れ込みこれが石炭層を浸透して沢山の鉱物物質を含んで流れ出しています。
特に鉄分が含まれ水路には1mくらい沈殿しています。小堀さんが器械で水の伝導率を測ってくれました数値が2500から3000あるそうです、普通の水道水が250くらいなので10倍以上です、水の伝導率とは水の中の不純物の量を測れます、つまり値が高いほど不純物が多く含まれて入りことになります、更にph値を測るとかなり酸性に傾いています。
このような坑内水が湧き出ているところが旧産炭地には沢山あり環境に与える影響が深刻なものです、この水の流れ着く先は遠賀川の河口です彼方此方から集まってきた坑内水は遠賀川と平行に流れ遠賀川河口堰の河口側で合流して響灘に流れ出しています。河口堰より北九州市が水を摂取しているのでその下で合流させているとのことです。
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